Japanische Klassiker mit Furigana
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ぼくのこどくへきについて
僕の孤独癖について
萩原 朔太郎
Lesen Sie 僕の孤独癖について (ぼくのこどくへきについて) von 萩原 朔太郎 (はぎわらさくたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.918 Zeichen · 10 Bildschirme
それはとにかく、これが僕を人嫌いにし、非社交的の人間にしたことの、一つの最も大きな原因だった。僕は人の前に出る毎に、この反対衝動の発作が恐ろしく、それの心配と制止観念とで、休む間もなく心を疲らし、気を張りきって居らねばならぬ。その苦しさと苛だたしさとは、到底筆紙に説明することが出来ないのである。しかも表面はさりげなく、普通に会話して居なければならないのである。この忌々しい病気の為に、過去に僕は幾人かの友人を無くしてしまい、愛する人を意外の敵に回してしまった。特に深く交際のない人には、一層発作が出易く危険なので、自然こちらから交際を避け、つとめて会わないようにして来たのである。
僕の天性の我がまま気儘も、これに輪をかけて自分を洞窟の仙人にした。人と人との交際ということは、所詮相互の自己抑制と、利害の妥協関係の上に成立する。ところで僕のような我がまま者には、自己を抑制することが出来ない上に、利害交換の妥協ということが嫌いなので、結局ひとりで孤独に居る外はないのである。ショーペンハウエルの哲学は、この点で僕等の心理を捉え、孤独者の為に慰安の言葉を話してくれる。