Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とうせいかつしゃ

党生活者

小林 多喜二

Lesen Sie 党生活者 (とうせいかつしゃ) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.537 Zeichen · 130 Bildschirme

Aozora Bunko

五

伊藤は臨時工のなかに八九人の仲間を作った。――倉田工業では六百人の臨時工を馘きるということが愈々確実になり、十円の手当も出しそうにないことが(共産党のビラが撒かれてから)誰の眼にもハッキリしてきた。その不安が我々の方針と一致して、親睦会めいた固りは考えたよりも容易く出来た。

女たちは工場の帰りには腹がペコ/\だった。伊藤や辻や佐々木たちは(辻や佐々木は仲間のうちでも一番素質がよかった)皆を誘って「しるこ屋」や「そばや」によった。一日の立ちずくめの仕事でクタ/\になっているみんなは甘いものばかりを食った。そして始めて機械のゴー音が無くなったので、大声で、たった一度に一日中のことをみんなしゃべってしまおうとした。

伊藤たちは次のようにやっていた。伊藤はみんなのなかでも、「あれ」ということになっていた。それで、しるこ屋などで伊藤は「それらしいこと」を話しても別に不自然でなかった。辻と佐々木は「サクラ」をやった。みんなと一緒になり、ワザと色々な、時には反動的なことを伊藤に持ち出して、そういうことについて話のキッカケを作らせた。それは始めのうちはお互いの調子がうまくとれないで、どまつき、同じところをグル/\めぐりをしたりした。