Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とうせいかつしゃ

党生活者

小林 多喜二

Lesen Sie 党生活者 (とうせいかつしゃ) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.537 Zeichen · 130 Bildschirme

Aozora Bunko

それがどの程度の確実さがあるかどうか、とにかく皆は此処をやめると、又暫らくの間仕事に有りつけないので、知らずにその事を当てにしていた。だが、晩飯の時間を賃銀から二銭三銭と差引いたり、何百人の人間を平気で一時間以上も待たして、一銭玉を三つずつ並らべる会社が、何んで六百人もの人間に十円(大枚十円!)を出すものか。十円を出すという噂さを立てさせているのには、明らかに会社側の策略がひそんでいるのだ。そんな噂さを立てさせて、首切りの前の職工の動揺を防いで、土俵際でまンまとしてやろうという手なのだ。

それが今日工場で可なり話題になったので、私は明日工場に入れるビラにこの間の事情を書くことにした。一昨日入ったビラに、その前の日皆がガヤ/\話し合った、賃銀を渡す時間を早くして貰おうというようなことがちアんと出ていたために(事はそんな些少なことだったが)、皆の間に大きな評判を捲き起したのである。私は机の前に大きな安坐をかいた。

暫らくすると、下のおばさんが階段を上がってきた。「さっきは子供にどうも!」と云って、何時になくニコ/\しながらお礼をのべて下りて行った。私たちのような仕事をしているものは、何んでもないことにも「世の人並のこと」