Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にゅうばい

入梅

久坂 葉子

Lesen Sie 入梅 (にゅうばい) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.934 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

本当にお名残り惜しいことですが……」

といつもの調子でべらべらしゃべりたてたおはるは玄関で母親と何度も頭をさげた。

「いずれ大きな荷物は田中に取りに寄越しますから」

母親は、もうおはるのはなしがきまったかのようにその夫となるひとを田中と呼び捨てた。私は思わず苦笑しながら行雄と門まで見送った。おはるは作衛の作の字もいわずに行ってしまった。うらうらとあたたかい二時間、私は何かしらほっとした気持で製作にかかったのだった。

その夜帰った作衛、私はおはるのことを告げた時の作衛の顔をはっきり覚えている。作衛は確かにおはるの行為を憤った。

「何故俺に一言云って行かなかったんだ。あんまりだ。あんまりだ」

と作衛はいきりたった。そして作衛は、おはるのこれから先をみてやるといって約束までしたのだと云った。始めは彼に甘えて、疲れるとやれ腰をもめ、脚をさすれといい、作衛はおはるをしんからかわいがって云われた通りにしていたが、そのうちだんだん好くようになったのだと云った。そしておはるも作衛と一生を共にするとまで云ったと附け足した。私はとにかく、「おはるのためにお前はもう黙ってなさい」