Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

やつがたけのまじん

八ヶ嶽の魔神

国枝 史郎

Lesen Sie 八ヶ嶽の魔神 (やつがたけのまじん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.664 Zeichen · 323 Bildschirme

Aozora Bunko

決して嘘じゃあありません。もし何んならご案内しましょう。もっとも町までは行けません。四方が非常な断崖で、下って行くことが出来ないのです。せいぜいその町を眼の下に見る、十石ヶ嶽の中腹ぐらいしか、ご案内することは出来ますまい。……とても立派な町でしてね、洋館もあれば電灯もあり、人口にして一万以上、ただし外界とは交通遮断、で、自然詳しいことは、知れていないという訳です」

「だが」と私は訊いて見た。「いつどうして葉之助が、そんな所へ行ったんだね」

「明治初年だということです。漂浪している窩人の群と、甲州のどこかで逢ったんだそうです。もちろんその時は窩人達は、幾度か代が変わっていて、杉右衛門も岩太郎も死んでしまい、別の杉右衛門と岩太郎とが、引率していたということですがね。そこで葉之助は云ったそうです。ありもしない宗介の甲冑など、いつまでも探すには及ぶまい。窩人――もっともその頃は、山窩と云われていたそうですが、――山窩、山窩と馬鹿にされ、世間の人から迫害され、浮世の裏ばかり歩くより、いっそ一つに塊まって、山窩の国を建てた方がいいとね。……そこで皆んなも賛成し、鏡葉之助の指揮に従い、奥穂高へ行ったのだそうです」