Japanische Klassiker mit Furigana
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やわたうまとすみのけんきゅう
八幡馬と墨の研究
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 八幡馬と墨の研究 (やわたうまとすみのけんきゅう) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.373 Zeichen · 3 Bildschirme
第一、名墨の研究だったら、名墨自身が必要であることに気がついた。
しかしそんなことをいっていたら、いつになったら始められるか、見当もつかない。それで子供の硯と墨とを借りて、さっそく墨色および溌墨の予備的研究にとりかかった。
ところが世の中はよくしたもので、こういうことをやっていると、同情者がぼつぼつ現われて、二、三年のうちに、嘉慶墨の名品だの、白端溪の硯だのという貴重品がいつの間にかわが家に集まってきた。中には、夫婦げんかをして買ったものもあるが、たいていは無料でもらったものである。
こうなると欲が出て、形のあるものを描いてみたくなる。そうでないと、ほんとうの墨色はわからない。大分話が高尚になってきた。
それで南画を始めたわけであるが、われわれがどれだけ勉強しても、美術学校の落第生以上に巧くなることは、絶対にない。それくらいのことはわかっているので、第一原則として、先生には一切つかないという主義をとることにした。昔、油絵を少し描いていたころ、寺田先生から「少しでも油絵を習った人なら、こうは描くまいというふうに描いてあるので、たいへん面白い」と褒められたことがある。