Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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えんちょうのぼたんどうろう

円朝の牡丹灯籠

田中 貢太郎

Lesen Sie 円朝の牡丹灯籠 (えんちょうのぼたんどうろう) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.815 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

「人が寝ないで稼いでいるのに、ばかばかしい、毎晩おまえの所へ来る女は、ありゃ何だね」

すると伴蔵が蒼い顔をして話しだした。それは牡丹燈籠を点けたお露とお米が来て、新三郎の家の裏の小さい窓へ貼ってあるお札を剥してくれと云って頼むので、明日剥しておくと云って約束したが、其の日は畑へ往ってすっかり忘れていたところで、その夜また二人が来て何故剥してくれないかと云った。そこで忘れていたから明日はきっと剥しておくと云ったが、考えてみると、いくらなんでもあんな小さい窓から人間が出入のできるものではない。これはきっと幽霊にちがいないから、もしもの事があってはたいへんだと思って、おみねにも話さずにいるとのことであった。

「そんなわけで、おれは此処を引越してしまおうと思うよ」

するとおみねが、

「明日の晩来たら、私ども夫婦は、萩原さまのおかげで、こうやっているから、萩原さまに万一の事があっては、生活がたちませんから、どうか生活のたちゆくようにお金を百両持って来てください。そうすれば、きっと剥がしておきますと云うがいいよ」

と云った。

その翌日、伴蔵とおみねは新三郎の家へ往って、無理に新三郎に行水をつかわすことにして、伴蔵が三畳の畳をあげると、おみねが己の家で沸した湯と盥を持って来た。