Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふゆのはなび

冬の花火

太宰 治

Lesen Sie 冬の花火 (ふゆのはなび) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.986 Zeichen · 44 Bildschirme

Aozora Bunko

そう言われて見ると、あの旗の玩具は、戦争中はどこの小間物屋にでも、必ずあったものなのに、このごろは影を消してしまったようだね。せめて子供にだけでも、あの旗を持たせて遊ばせてやりたいと思うんだけど、やっぱりだめなのかねえ。睦子にそこんところを何と説明してやったらいいか、おばあちゃんも困ってしまった。(ひくく笑う)線香花火だけは、たくさんお店にあってね。どういうわけかしら。どうもこのごろのお店には、季節はずれの妙な品物ばかり並んでいるよ。麦わら帽子だの、蠅たたきだの、笑わせるじゃないか、あんなものでも買うひとがあるんだろうねえ。いまどき蠅たたきなんかを買ってどうするのだろう。

(数枝)(笑って)蠅たたきだって、羽子板のかわりくらいにはなるかも知れないわ。こんな線香花火なんかよりは、子供にはいい玩具かもわからない。(睦子の手から線香花火を取っていじりながら)冬の花火なんて、何だか気味が悪いわねえ。さっき睦子が持っているのをちらと見た時、なぜだか、ぎょっとしたわよ。

(あさ)(やわらかに)だって、他になんにも売ってなかったんだものねえ。いまの子供は、本当に可哀そうだよ。