Japanische Klassiker mit Furigana
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ふゆのはなび
冬の花火
Lesen Sie 冬の花火 (ふゆのはなび) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.986 Zeichen · 44 Bildschirme
私も童貞を失い、あなたも処女を。
(数枝)(驚愕して立ち上り)まあ、あなたは何という事をおっしゃるのです。まるでそれではごろつきです。何の純情なものですか。あなたのような人こそ、悪人というのです。帰って下さい。お帰りにならなければ、人を呼びます。
(清蔵)(すっかり悪党らしく落ちつき)静かにしなさい。(出刃庖丁をちょっと持ち上げて見せて、軽く畳の上に投げ出し)これが見えませんか。今夜は、私も命がけです。いつまでも、そうそうあなたにからかわれていたくありません。イエスですか、ノオですか。
(数枝) よして下さい、いやらしい。女が、そんな、子供の頃のささいな事で一生ひとから攻められなければならないのでしたら、女は、あんまり、みじめです。ああ、あたしはあなたを殺してやりたい。(清蔵のほうを向きながら二、三歩あとずさりして、突然、うしろ手で背後の襖をあける。襖の外は階段の上り口。そこに、あさが立っている。数枝、そこにあさが立っているのを先刻より承知の如く、やはり清蔵のほうを見ながら)お母さん! たのむわ。この男を、帰らせてよ。毛虫みたいな男だわ。あたしはもう、口をきくのもいや。