Japanische Klassiker mit Furigana
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ふゆのはなび
冬の花火
Lesen Sie 冬の花火 (ふゆのはなび) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.986 Zeichen · 44 Bildschirme
本当にいつもそう思っているのよ。(うつむいて)悪い事ばかりして来たのだもの。
(あさ) 数枝、(変った声で)女には皆、秘密がある。お前は、それを隠さなかっただけだよ。
(数枝)(不思議そうにあさの顔を覗き込み)お母さん、いやだわ、そんな真面目な顔して。(はにかむような微笑)
(あさ)(それに構わず)あれから何日になりますか。
(数枝) いつから?
(あさ) あの夜から。
(数枝) さあ、もう十日くらい経つかしら。よしましょう、あの晩の話は。
(あさ) 十日? そうかねえ。たった十日。あたしには、半年も前のような気がする。
(数枝) だってお母さんは、あの晩にあれから階段の下で卒倒して、それっきり三日も意識不明でいたんだもの、あの晩の事はもうずっと遠い夢のような気がするのは無理もないわ。夢だわよ。あたしは、あれも忘れる事にしよう。何もかも忘れる事にしよう。あたしはお百姓になって、そうしてあたしたちの桃源境を作るんだ。
(あさ) 清蔵さんは、その後どうしているか、何か聞かなかったかい。
(数枝) 知らないわ、あんなひとの事。もうあたしは忘れてしまうのだから、いいのよ。お酒をよして、このごろ人が変ったみたいに働くようになったとか、きのうあのひとの妹さんが来て言ってたけど、でも、あてになりやしないわ。