Japanische Klassiker mit Furigana
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ふゆがれ
冬枯れ
徳永 直
Lesen Sie 冬枯れ (ふゆがれ) von 徳永 直 (とくながすなお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.850 Zeichen · 48 Bildschirme
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「君ァ、大丈夫だったのかい?」
「は、わしァ去年の夏から、ずッと寝込んどりましたけん……」
M君は標準語と土地言葉をチャンポンにしながら、自嘲を交ぜたこの土地人らしい豪傑風なわらい方をした。
彼は東京のH大学の文科にいたころから、演劇サークル員だったが、二年前肺を悪るくして郷里にかえり、それからずッと文化団体支部員で働いていたのだ。
「大変だったらしいね」
鷲尾が云うと、相手はこけた頬骨を尖らせて遮ぎるように、
「いや、まだポツポツあるンですよ」
と云った。
道々、M君の昂奮したふるえを帯びた言葉を、とぎれとぎれにきいても、それが………………のだということがわかった。それはまるで………………と云った感じだった。
「もッとも、もう大分出てきた連中も居りますが……」
M君は、風をくらうと、暫らくは激しく咳きこんだ。その癖、どっか家ン中か、木蔭に入ろうと云っても諾かなかった。何かに追ッたてられてるように山道をのぼりながら、激してくると凹んだ眼が怖えたように光った。
気がつくと、私達はいつの間にか、龍田山の頂上まで来てしまっていた。低い山ではあるが、鷲尾の家から小一里はあったろう。