Japanische Klassiker mit Furigana
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しょかのふしぎ
初夏の不思議
小川 未明
Lesen Sie 初夏の不思議 (しょかのふしぎ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.669 Zeichen · 8 Bildschirme
家の中から、もうそんなに若くはない、年をとった女が出てきて、
「どれ、すいかを見せておくれ。」といいました。
小僧は、肩からかごをおろしました。
女は、かごの中をのぞいて、いろいろすいかを取って見ていましたが、そのうちに、一つ一つ、値をききはじめました。小僧は、どもりながら、その値をば答えました。
「なんて、高いすいかだろう。」と、女は、びっくりしたように、大きな声でいいました。
「お、奥さん、まだすいかは、はしりですから、た、高いのでございます。」と、小僧は、どもりながら答えました。
女は、小僧のいうことを鼻さきで、嘲笑うようなようすをして、
「だって、もう、半月もたてば、その値の半分だってしないよ。だれが、そんな高い値でこのすいかを買うもんか。」と、女はいいました。
「奥さん、そういわんで、ど、どうか、買ってください。」
「小僧さん、二十銭まけておきよ。おまえが、一日売って歩いたって、売れはしないから。」と、女は、その中で、いちばん大きなすいかを取りあげていいました。
「お、奥さん、私は、主人から、その値でなければ、う、売ってきては、いけんといわれました。