Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はつがえる
初蛙
薄田 泣菫
Lesen Sie 初蛙 (はつがえる) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.470 Zeichen · 7 Bildschirme
」
将監は家の者に言い付けて、その刀掛のあたりにはあまり近寄らないことに決めました。そして時折笛を吹いて聴かせると、その度に刀掛からもいい声が流れ出ました。音合せの度がだんだん重なってゆくうちに、雨蛙は節廻しもひどく上手になって、将監が吹くどんな曲にも鳴きつれることが出来るようになったと言います。
将監が笛を愛するのと同じように、雨蛙をも愛して、それに音曲を仕込んだ心を、私はなつかしまずにはいられません.
二
京都大学のK博士が、知恩院の境内に住んでいた頃、ある日の夕方山内をぶらぶら歩いていると、薄暗い木蔭で胡散そうな一人の男が、何か捜し物でもしているらしく、そこらに生え繁った小笹の中をうそうそかき分けているのが眼につきました。その男は鰻釣が腰に下げているような魚籠を手に持っていました。博士は近寄って訊きました。
「何を捜してるんだね。」
「すっぽん捜してますのや。」その男は博士の顔を見上げるでもなく、そこらの石燈籠に話しかけるような調子で言いました。
「ほう、すっぽんをね。」
博士はすっぽんの吸物はあまり嫌いでもなかったが、そのすっぽんがどんなところに棲んでいるかということはこれまでついぞ詮議したことがありませんでした。