Japanische Klassiker mit Furigana
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わかれたるつまにおくるてがみ
別れたる妻に送る手紙
近松 秋江
Lesen Sie 別れたる妻に送る手紙 (わかれたるつまにおくるてがみ) von 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.985 Zeichen · 103 Bildschirme
と聞くと、大抵の人があっても無いというよ。」
「じゃ私も有っても無いと言っているように思われるかい?」
「何うだか分らない。」人の顔を探るように見て言った。
「僕、本当はねえ、あったんだけれど、今は無いの。」
「そうら……本当に?」女はにや/\笑いながら、油断なく私の顔を見戍った。
「本当だとも。有ったんだけれど、別れたのさ。……薄情に別れられたのさ。……一人で気楽だよ。……同情してくれ給え! 衣類だって、あれ、あの通り綻びだらけじゃないか。」
「それで今、その女は何うしているの?」お宮の瞳が冴えて、両頬に少し熱を潮して来た。
「さあ、別れたッきり、自家にいるか何うしているか、行先なんか知らないさ。」
「本当に? ……何時別れたんです? ……ちゃんと分るように仰しゃい! 法学者の処にいたから、曖昧な事を言うと、すぐ弱点を抑えるから。……何うして別れたんです?」気味悪そうに聞いた。
「種々一緒にいられない理由があって別れたんだが、最早半歳も前の事さ。」
「へッ、今だってあなたその女に会っているんでしょう。」擽るように疑って言った。
「馬鹿な。別れた細君に何処に会う奴があるものかね。