Japanische Klassiker mit Furigana
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けんのよんくんし
剣の四君子
吉川 英治
Lesen Sie 剣の四君子 (けんのよんくんし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.514 Zeichen · 22 Bildschirme
「四年だけのことは致して参りました」
「仇の消息は」
「ほぼ知れました」
「どこで見届けました」
「母上が仰せられた通り、やはり京都に住んでいました。松永久秀殿の御内に潜んでいるらしゅう思います」
「顕門に隠れていたのでは、近づく術もないと思うて、故郷へ帰って来られたか」
「いいえ、坂上主膳へ出会うのは易いことです。けれども強豪主膳を討つことは、決してたやすくはございませぬ」
「まだ、腕に、確と自信はできぬとお云いか」
「敵に勝つにはまず、敵を知るにあると申します。坂上主膳は、その後、京都に遁れてからも、風評のよくない男ではありますが、彼の武勇は、松永久秀が珍重して召抱えたのでも分ります。先つ年、久秀が室町の御館を襲うて、将軍義輝公を弑逆し奉った折なども、坂上主膳の働きは、傍若無人な戦ぶりと云われております。いわゆる彼は悪人ながら、最上家にいた頃から鳴っている通り千軍万馬の士です。なんで甚助のような小冠者の細腕にようこれを仆すことができましょうか」
母は、子の言葉に、またたきもせぬ眼をして聞いていた。
守人は、
「ううむ。成人したのう。やはり旅の風は人の子に世を歩む道を誡えてくれる」