Japanische Klassiker mit Furigana
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そうさくかのたいど
創作家の態度
Lesen Sie 創作家の態度 (そうさくかのたいど) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.224 Zeichen · 128 Bildschirme
町人はかくあるべきもの、女房はかくすべきもの、子供はかく仕えべきものと、杓子定規で相場がきまっております。もっともこれは双方合意の上でなければ成立しない訳でありますから、町人の方でも、子供の方でも、女房の方でも、どんな理想的人物をもって予期されても、立派にその予期を充たすつもりでいたのであります。したがって自分は天下一の孝行者で、天下一の貞女で、天下一の町人――は、ちとおかしいが、何しろ立派なものと心得ていたんでしょう。この己惚れていれば世話はない。たいていの事が否応なしに進行します。万事が腹の底で済んでしまいます。それで上部だけはどこまでも理想通りの人物を標榜致します。ちと偽善になるようですが、悪徳の天真瀾漫よりは取り扱いやすいから結構です。中には腹の底で済んだなとさえ気がつかないでいるものもたくさんあったそうです。
この有様で御維新まで進んで参りました。それから科学が泰西から飛んで参りました。今日まで約四十年立ったので、大分趣が変って参りました。科学の訓練を経た眼で、人を見たり、自分を見たりする事が大分流行って参りました。しかしこの精神が一般に行き渡っていないため、かつはあまり大切でないため今日まであまり進歩しておりません。