Japanische Klassiker mit Furigana
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そうさくかのたいど
創作家の態度
Lesen Sie 創作家の態度 (そうさくかのたいど) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.224 Zeichen · 128 Bildschirme
それでも私は立派な夫のつもりですましていますから、奥方の方でも天下の賢妻をもって自任しておられる事と存じます。かようの己惚は存外多いもので、諸君まで私共の仲間へ引き入れるのは恐縮でありますが、なるべく勢力範囲を拡張しておく方が勝手でありますから、遠慮のないところを申しますと、滔々たる天下皆然りと申しても差支ないかも知れません。腹の奥の方では博士を宛にしていながら、口の先では熱烈な恋だなどと云うのがあります。そうかと思うと持参金が欲しいような気分を打ち消して、なにあの令嬢の淑徳を慕うのさとすましきっています。それで偽善でも何でもない、両方共真面目だから面白いものです。そこで我々のような観察力の鈍いものは、なるべく修養の功を積んで、それから、大胆な勇猛心を起して、赤裸々なところを恐れずに書く事を力める必要が出て参ります。
それでは今日の文学に客観的態度が必要ならば、客観的態度によって、どんな事を研究したらよかろうと云う問題になります。私は私の気のついた数カ条を御参考のために述べて、結末をつけます。
第一は性格の描写についてであります。これは小説とか劇とかに必要なもので、作家がこの点において成功すれば、過半の仕事はすでに結了したものとまで思われております。