Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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そうさくかのたいど

創作家の態度

夏目 漱石

Lesen Sie 創作家の態度 (そうさくかのたいど) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.224 Zeichen · 128 Bildschirme

Aozora Bunko

ただ我と云うものは常に動いているもので(意識の流が)そうして続いているものだから、これを区別すると過去の我と現在の我とになる訳であります。もっともどこで過去が始まって、どこから現在になるんだと議論をし出すと際限がありません。古代の哲学者のように、空を飛んで行く矢へ指をさして今どこにいると人に示す事ができないから、必竟矢は動いていないんだなどという議論もやれないでもありません。そう、こだわって来ては際限がありませんが、十年前の自分と十年後の自分を比較して過去と現在に区別のできないものはありませんから、こう分けて差し支ないだろうと思います。そこで――現在の我が過去の我をふり返って見る事ができる。これは当然の事で記憶さえあれば誰でもできる。その時に、我が経験した内界の消息を他人の消息のごとくに観察する事ができる。事ができると云うのですから、必ずそうなると云うのでもなければ、またそう見なくてはならないと云うのでもありません。例えば私が今日ここで演説をする。その時の光景を家へ帰ってから寝ながら考えて見ると、私が演説をしたんじゃない、自分と同じ別人がしたように思う事もできる――できませんか。