Japanische Klassiker mit Furigana
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すけごろうよざい
助五郎余罪
牧 逸馬
Lesen Sie 助五郎余罪 (すけごろうよざい) von 牧 逸馬 (まきいつま) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.407 Zeichen · 15 Bildschirme
へっへっへ」
「まあ、望月さんのお上手なことったら」
「いや、本心でげす。何しろ、久し振りで此方の師匠が雛段へ据ったのが、あれが、こうっと――四日前の大浚えでげしたから、未だ耳の底に残っていやすよ。へっへっへ、和泉屋の若旦那も、あれでまあ何うやらこうやら名取りになったようなわけで、まずあの人が肩を入れたからこそ、へっへ、あれだけの顔が揃ったというもの、そこへお師匠さんまで出張って呉んなすったんでげすから、若旦那も冥加に尽きるなかと申してな、へっへ、下方衆はもう寄ると触るとその噂で――いや、本心、へへへへへへ」
望月、さては長唄下方の望月だな、と助五郎は小膝を打ちながら、それにしても和泉屋の若旦那というのは? 四日前の大浚えとは? ――さりげなく又七へ視線を向けると、又七は煙たそうに眼を伏せて、出もしない咳を一つした。
饒舌る丈け喋って終ったらしく、表の男はなおも見舞いの言葉を繰り返しながら、そそくさと出て行った。と、急に気が付いたように、助五郎も立ち上った。鬼瓦のような顔が、彼の姿をちょっと滑稽に見せていた。又七もおろくも別に止めようとはしなかった。