Japanische Klassiker mit Furigana
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べんきょうき
勉強記
Lesen Sie 勉強記 (べんきょうき) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.952 Zeichen · 36 Bildschirme
そこで彼はこう言った。
「ねえ旦那。頭に傷がつくかも知れないね。なにぶん頭というものは、唐茄子ぐらいでこぼこのものでがすよ。ヘッヘッヘ」
「或る程度まで我慢します」と、按吉は冷静に答えたのだった。頭には頭蓋骨というものがある。頭を剃るということとハムマーで殴ることとは違うから、脳味噌に傷のできる憂いはない。それを充分心得ている顔付だった。フレンド軒は横を向いて息をのんだ。この唐変木め、御好み通り傷の十は進上してお帰しするから覚えていろと心に決めてしまったのだった。
ところで栗栖按吉はここに奇怪な発見をして度を失った。というのは、毛髪を失った頭の熱いことといったら、これを一体誰が信じてくれるだろう。普通汗をかくというが、クリクリ坊主の頭からは汗が湧出し流れるのである。目へ流れこみ、鼻孔をふさぎ、口へ落ち、耳にたまり、遠慮会釈もなく背中へ胸へ流入する。これはもう頭自体が水甕にほかならないと信じるようになるのであった。
人体に於て最も発汗する場所はどこか? 頭! 毛髪はなんのために存在するか? 汗をふせぐためである! ああ。医学博士でも生理学者でも、ここまで知っている筈はない。