Japanische Klassiker mit Furigana
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かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
Lesen Sie 勝ち運負け運 (かちうんまけうん) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.262 Zeichen · 243 Bildschirme
君もこの縁談については、それと同じ精神を持ってくれ給え」
「それは御免だ」
「いや、精神だけで宜い。僕がついている。決して腹は切らせない」
「切らせられて溜まるものか?」
「君に頼んだものゝ、無理は初めから分っている。この縁談が君一人の手で纏まる筈はない。僕が君のを引受けるにしても、僕一人じゃ始末に負えない。これは親類の総動員で行く」
「君の親類かい?」
「いや、お互の親類さ。ところが僕の家には余り好いのがないんだ。君のところにはあるだろう? 大臣とまで行かなくても、次官か局長か何か」
「ないよ、そんなのは」
「以前次官か局長をしていたのでも宜い」
「役人はないよ、皆下町だから」
「重役でも宜い。先方が重役だから、可なり豪いのをつれて行かないと相手にして貰えない」
「はてな」
「あるかい? 懇意な人でも宜いんだ」
「二三人心当りがある。しかし重役でなくても宜いんだろう?」
「豪ければなんでも宜いんだ」
「関取はどうだい?」
「成程。いたいた。しかし相撲じゃ具合が悪い」
「顔役がいる」
「凄くていけない。喧嘩の仲裁なら兎に角」
「待ち給え」
と僕は腕を組んで考え込んだ。菊太郎君が期待するほどあって、相応好い親類がある。