Japanische Klassiker mit Furigana
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けしょうのもの
化生のもの
豊島 与志雄
Lesen Sie 化生のもの (けしょうのもの) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.086 Zeichen · 27 Bildschirme
美枝子は話を外らした。
「それから、おばさま、どうなんでしょうかしら、株の方……。」
「あ、忘れていました。大丈夫、安心しててよさそうですよ。さっきね、高木の奥さまにお目にかかって……御存じでしょう、総理府のあのかたの奥さま……それとなく探ってみますと、船の方は見込みが多そうですよ。あんたもまた、無鉄砲に背負いこみすぎてるようですけれど、まあ今のところ、なんとか辛棒するんですね。望みがありそうですから、手放さないことですね。」
「おばさまは、どうなさいますの。」
「わたしも、時期を待つことにしましょう。それから、ちょっと、あんたを紹介したい方があるから、あちらへ行きましょうか。」
立ちかけて、俄に、恒子は美枝子の手を押えた。
「ところで、あのこと、このままでよろしいかしら。」
「あのことって……。」
「なんですか、顔を赤めて……。」恒子は頬笑んだ。「噂のたてっぱなしで、ほおっといて宜しいかしら。もっとも、相手のひとが誰だか、それこそ、まったく根も葉もないことだし、あんたもこうして、平気で人中に出てるんだから、間もなく噂も消えてしまうことでしょうけれど、なにしろ、問題が問題ですからね。