Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ほっかいのはくちょう

北海の白鳥

小川 未明

Lesen Sie 北海の白鳥 (ほっかいのはくちょう) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.010 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

中

なんでもこのものの生国は西蔵だということでありますが、幾歳になるかわからないような人間でありました。脊は低く、目の光は、きらきらと光っていました。

この占い者のうわさが王さまの耳に達しますと、さっそくお召しになりました。王さまは、にこにこ笑って、この怪しき男をごらんになったのです。そして、ご自身の運命をこのものに見てもらおうと仰せられたのです。

「どうじゃ、朕の運命を見てもらおう。朕ほど、しあわせのものは、またとこの世の中にあるまいと思うが。」と仰せられました。

怪しげなようすをした、脊の低い占い者は、王さまの足もとに平伏していましたが、このとき、その黒い二つの目ばかりがきらきらとする顔を上げました。

「恐れ入りますが、しばらくご猶予を願います。」といって、大地にすわって深く念じ、長く瞑目していました。

中

そのうちに日が暮れてしまいました。御殿の広い庭頭には、かがり火がたかれました。その炎の影は、この怪しの占い者を照らし、空を焦がすかと思われるばかりに紅く見えました。

占い者は、じっと祈っていましたが、やがてその頭を上げて、占ったところを申しあげました。