Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうにしこう

十二支考(上)〔全2冊〕

南方 熊楠

Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme

Aozora Bunko

飭った門あり、また暫く待って七宝で飾った宮殿を過ぎて極楽ごとき中殿に到る、六十ばかりの人微妙に身を荘り出で来り、強いてかの男を微妙き帳床に坐らせ、己れは子あまたある末子なる女童この昼渡り近き池に遊ぶを制すれど聴かず、そのまま遊ばせ人に取られて死ぬべかりしを其に来合せ命を助けたもうとこの女子に聞いた嬉しさに謝恩のため迎え申したと言って、何とも知れぬ旨い物を食わす、さて主人いわく己は竜王なり、今度の酬に如意の珠を進ぜんと思えど、日本人は心悪しくて持ちたまわん事難し、因ってかの箱をというて取り寄せ開くと中に金の餅一つあり厚さ二寸ばかり、それを取り出して中より破って片破れを箱に入れ今一つの片破れを男に与えて、これを一度に仕わず要に随うて片端より破って仕いたまわば一生涯乏しき事あらじという、男これを懐にして今は返ろうと言うに、前の女子来て例の門に将れ出で眠らせて池辺に送り出し重ね重ね礼を述べて消え失せた、家に帰れば暫しと思う間に数日経ていた、この事を人に語らずこの金の餅の片破れを破れども破れども元のように殖えて尽きず、入要の物に替えければ万の物豊かに極めたる