Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme
『甲子夜話』八七に、文政九年六月二十五日、小石川三石坂に蛇多く集まり、重累りて桶のごとし、往来人多く留まり見る。その辺なる田安殿の小十人の子、高橋千吉十四歳いう、箱のごとく蛇の重なりたる中には必ず宝ありと聞くとて、袖をかかげ右手を累蛇の中に入れたるに肱を没せしが、やや探りて篆文の元祐通宝銭一文を得、蛇は散じて行方知れずと。田舎にては蛇塚と号づけて、往々ある事とぞとありてその図を出だし、径高さ共に一尺六、七寸と附記す(第一図)。竜蛇が如意宝珠を持つてふ仏説は、竜の条に述べた。インドのコンカン地方で現時如意珠というは、単に蛇の頭にある白石で、これを取ればその蛇死す。蛇に咬まれた時これをその創に当つれば、たちまち毒を吸って緑色となるを、乳汁に投ずれば毒を吐いて白色に復り乳は緑染す。かように幾度も繰り返し用い得という。またいわく、老蛇体に長毛あるは、その頭に玉あり、その色虹を紿く、その蛇夜これを取り出し、道を照らして食を覓む。深い藪中に棲み人家に近づかず、神の下属なれば神蛇と名づく。サウシの『随得手録』二に、衆蛇に咬まれぬよう皮に身を裹み、蛇王に近づき撻ち殺してその玉を獲たインド人の譚あり。