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Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうにしこう

十二支考(上)〔全2冊〕

南方 熊楠

Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme

Aozora Bunko

宋以来支那に跋扈する五通神は、馬豚等の畜生が男に化けて降り来り、放まに飲食を貪り妻女を辱しむる由(『聊斎志異』四)、これは濫行の悪漢秘密講を結び、巧みに畜の状をして人を脅かし非を遂げたのであろう。

人が蛇になった話は蛇のある地には必ず多少あって、その変化の理由も様々に説き居る。貪慾な者蛇となって財を守るとは、インド東欧西亜諸方に盛んな説で悪人生きながら蛇になる話はアフリカ未開人間にも行わる(一九〇三年版マーチン女史の『バストランド』十五章)。ただし貪欲でも悪人でもなくて蛇になった話もあって、甲賀三郎は、高懸山の鬼王とか、蛇に化けた山神を殺したとか(『若狭郡県志』二、『郷』三の十に引かれた『諸国旅雀』一)、その報いとしてか悪人の兄どもに突き落された穴中で、三十三年間大蛇となりいたが、妻子が念じて観音の助けで人間になり戻り二兄を滅ぼし繁盛した。羽州の八郎潟の由来書に、八郎という樵夫、異魚を食い大蛇となったという(『奥羽永慶軍記』五)。しかし『根本説一切有部毘奈耶雑事』に、女も蛇も多瞋多恨、作悪無恩利毒の五過ありと説けるごとく、何といっても女は蛇に化けるに誂え向きで、その例迥かに男より多くその話もまたすこぶる多趣だ。