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Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうにしこう

十二支考(上)〔全2冊〕

南方 熊楠

Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme

Aozora Bunko

あり。また多言せず、邪見せず、夫の不在に心を動かさぬ、三つの大勝あり。さて夫が死ねば同時に死んでしまうそうだから、後家にして他人へかかる美婦を取らるる心配も入らぬ重宝千万の女だ。それから珠宝、輪宝、象宝、馬宝、主兵宝、長者宝という順序だが、女宝の講釈ほどありがたからぬから一々弁ぜず、馬宝だけの説明を為さんに、これは諸経に紺青色の馬というが、『大薩遮尼乾子受記経』にのみ白馬として居る。日に閻浮提洲を三度匝って疲れず王の念うままになって毎もその意に称うという(『正法念処経』二、『法集経』一)。『修行本起経』に紺馬宝は珠の鬣を具うとあるもこれだ。紺青色の馬はあり得べからぬようだが、これはもと欧亜諸国に広く行わるる白馬を尊ぶ風から出たらしい。白馬が尊ばるる理由は、多般だがその一を述べると、明の張芹の『備辺録』に、兵部尚書斉泰の白馬極めて駿し、靖難の役この馬人の目に立つとて墨を塗って遁げたが、馬の汗で墨が脱ちて露顕し捕われたとある通り、白馬は至って人眼を惹く。したがって軍中白馬を忌む。しかるにまた強いと定評ある輩がこれに乗ると、同じく敵の眼に付きやすくて戦わぬ内に退いてしまう。