Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme
『英雄記』曰く、〈公孫辺警を聞くごとに、すなわち色をくし気を作して、讎に赴くがごとし、かつて白馬に乗り、また白馬数十匹を揀び、騎射の士を選ぶ、号づけて白馬義従と為す、以て左右翼と為して、胡甚だこれを畏る〉。『常山紀談』に、勇士中村新兵衛、平生敵に識れ渡りいた猩々緋の羽織と唐冠の兜を人に与えて後戦いに臨み、敵多く殺したが、これまで彼の羽織と兜を見れば戦わずに遁げた敵勢が、中村を認めずこれを殺してしまった。敵を殺すの多きを以て勝つにあらず、威を輝かし気を奪い勢いを撓ますの理を暁るべしと出づ。この理に由って白馬は王者猛将の標識に誂え向きの物ゆえ、いやしくも馬ある国には必ず白馬を尊ぶ。
『礼記』に春を東郊に迎うるに青馬七疋を用いるの、孟春の月天子蒼竜(青い馬)に乗るなどとあり。わが朝またこれに倣うて、正月七日二十一疋の白馬を引かれ、元の世祖は元日に一県ごとに八十一疋の白馬を上らしめ、その総数十万疋を越えたという。白馬節会の白馬を青馬と訓ますを古く不審しく思うた人少なからぬと見え、平兼盛が「ふる雪に色もかはらて曳くものを、たれ青馬と名け初けん」と詠んだ。しかるにその雪や白粉も、光線の工合で青く見えるから白を青と混じ呼んだらしい(「白馬節会について」