Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme
十および十一、『経律異相』四九)。エジプトの古宗教にはその国に産せぬから虎の事は見えぬが、アフリカに多い獅の事は多く入って居る。有名なアニのパピルスにオシリス神(冥界の判官)の命により、アスビス神死人の心臓と正識の印たる直な羽とを天秤で懸け、その傍に怪物アームメットが居る処の絵あり。アスビスは野干頭人身、これ野干が墓地に多く人屍を食う故屍を掌る神としたのだ。アームメットは鰐首獅胴河馬尻の鵺的合成獣で、もし死人の心臓と直な羽の重量が合わば死人の魂は天に往き得るも、心臓罪障のため不浄で重量が合わぬ時はその屍アームメットに啖われその魂苦界に堕つとした(マスベロ『開化の暁』一九一頁、バッジ『冥界経』および『埃及諸神譜』参取)。『太陽』大正三年二月号の「支那民族南下の事」に述べた通り、孔子など未来生の事を一向度外に置いたようだが、古支那にも身後の境遇に関し全く何たる信念なかったでない一証は、周末戦国の時宋王が屈原を招魂する辞に、魂よ帰り来れ、東方には高さ千仭の長人ありて、人の魂をのみ食わんと索む、また十日代る代る出て金を流し石を鑠す、魂往かば必ず釈けん、南方には人肉を以て先祖を祭り骨を醢とし、また九首の雄ありて人を呑む、西方には流沙ありて穀物も水もなし、北方には氷雪千里止まる事がならぬ、天に上らんに九関を守る神虎