Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
に、僧が主人に対してアリストテレスは賢人の七徳とかを述べたが、わが従僕また七徳ありとてその過失を指折り数え立てるところがある。英国の弁護士で『デカメロン』の諸話の起因と類譚を著わしたエー・コリングウッド・リー氏が出板前に書を飛ばして、予が知っただけの事を洩らしくれ編入したいからと言うて来たので、多少書き送った内に、この譚の類話として鶏と猫の五徳を書き送ったが、従僕の七徳として実はその七徳を嘲った譚は読んだ事なしというて来た。一生をこの一書に厮殺したリー氏ですらこの書の内にある事を知り及ばない。だから馬琴の口吻で書を読む事誠に難くもあるかなだ。而していわんやまたザラに世上に跋扈する道で聞き塗に説く輩においてをやだ。それから人は冗談は言わぬもので、往年予、土宜法竜師に分らぬ事あればチト何でも聴きにこいとか言ったのを忘れぬと見え、四年前に仁和寺御室から叮嚀な封状が届いたのでギョッとしたが、相手が出家ゆえ金の催促でもあるまいと妻子の手前徐に開封すると、茶の十徳という事あり、何々を指すか名目を聞かせくだされたいとの文言に大いに周章し、種々血眼で探ったが見えず、『沙石集』