Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
相師またこれを見て、この魚売りは必ず我王を殺して王位を取るべしと言った。王これを聞いて群臣に命じ捕えしむ。漁師の子これを知って諸処逃げ廻りついに一老姉にかくまわる。老姉謀ってその身に芥子と胡麻の油を塗って死骸に似せ(シェッフネルの『西蔵諸譚』にこうある。唐訳には大黄を塗って死人の色のごとくすと出づ)、林中へ舁き往かしむ。その時林中に花果を採る人ありて、漁師の子が死人中より起き出でて走るを見、逐えども及ばず。そこへ王の使者来って箇様箇様の人相の者を見ぬかと問うに、ちょうど只今見た、この路から去ったと指し示すに随い王使は追い往く。漁師の子は走って山里に到り、染工に就いて隠れ家を求めた。染工これを衣嚢で重ね包み、驢に載せて里外の浴場に運び去った。そこで漁師の子起き上り辺を見廻し立ち去る処を、また見た者ありて王の使に語ったから王の使はまた追って往った。漁師の子は遁れて靴工の宅に入り仔細を明かし、踵を前に指を後にした靴一足を拵えもらい、穿って村を出るに高い牆で取り廻らして踰ゆる事ならぬから、やむをえず水竇中から出た。王の使追い到り、その脚跡を尋ねて靴師の家に至ったが、本人は遠く逃げ去りいた。