Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
麦畑の主に教わったはここぞと念を入れて、多く入れ多く入れと唱えながら墓を遶った。喪主仰天して彼を捉え打っていわく、汝死人に遇わば愍んで今後かかる事なかれと言うべきに多く祝するは何事ぞと。心得ましたと詫びてまた行くと今度は嫁入りの行列に出逢った。只今教わった通り葬式に対して言うべき事を述べると、また怒って頭を打ち破られ、狂い走って猟師が鴈網を張ったのに触れ鴈ことごとく飛んでしまう。猟師にまた打たれて詫び入ると徐かに這って行けという。這って行く途中に洗濯屋あり、これはてっきり洗濯物を盗みに来たと思うてまた打ち懲らす。ようやく免されて祇園精舎に至り、舎利弗の呪願を羨み習うたばかりに重ね重ねの憂き目を見たと語り、仏その因縁を説くのだが余り長くなるから中止としよう。
あり来った話を作り替えるにはなるべく痕跡を滅するのを上手とするから、大体について物羨みはせぬ事というだけが同一で大分違うて居るが、佐々木君の『江刺郡昔話』に載った灰蒔き爺の話に鴈を捉うる処あるのは、件の『雑宝蔵経』から花咲爺の話を拵え上げた痕跡と惟う。
桃太郎の話は主として支那で鬼が桃を怖るるという信念、それから「神代巻」