Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
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殊に太った豕ありと聞かば二十マイルを遠しとせず見に往った。生きた豕の愛が※(「酉+奄」、第3水準1-92-87)豕肉にまで及んで、宴会に趣くごとに自製の※(「酉+奄」、第3水準1-92-87)豕肉をポケットに入れ往き、クックに頼んで特に調味せしめた(サウゼイの『随得手録』四輯)。自分が愛する物を食うは愛の意に戻るようだが、愛極まる余りその物を不断身を離さずに伴うには、食うて自分の体内に入れその精分を我身に吸収し置くに越した事がない。猫が人に子を取らるるを患いてその子を啖い(ロメーンズの『動物の智慧』一四章)、諸方の土蕃が親の尸を食い、メキシコ人等が神に像った餅を拝んだ後食うたなども同義である。わが邦の亥の子餅ももと猪を農の神として崇めた余風で、猪の形した餅を拝んだ後食ったらしい。この事は後に論じよう。(大正十二年一月、『太陽』二九ノ一)
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ロメーンズの『動物の智慧』十一章に挙げた諸例を見ると、豕を阿房の象徴とするなどは以てのほかと見える。その略にいわく、豕の智慧は啖肉獣(犬猫等)のもっとも賢いものに比べると少し劣るのみなるは、学んだ豕とて種々の巧技を演ずるを見ても首肯し得る。