Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
後またその訛りを知って池水を手向け霊魂を弔う。因って景清涙池と称すると伝うる所なりとありて、この池はもと西行の「よし去らば、涙の池に身をなして、心のまゝに月宿るらん」などいう歌の名所なるに添えてかかる話を作り加えただろうといい居る。『塩尻』五四にも『載筆』と同話を出し、この事出処なお尋ぬべしとあるが、どうも曹操が刀を磨ぐ音と縛り殺せという声を誤解して呂氏の一家を殺した話から出たものでただ日本に畜類を縛して家内で殺す風と源平の頃豕がなかったから、単に酒を買いに出たのを密告に往ったと疑うての殺害と作ったり、麦条を打てといったのを己れを討つ企てと誤解して伯父を殺したと作り替えたと知らる。
予、大学予備門で習うた誰か英米人の読本にも類話があったが忘れしまった。その時講師たりし松下文吉という先生がこの話は日本の馬琴の逸話と同類だといわれただけ記憶する。それは何に拠ったか知らぬが、当時大いに売れた菊池三渓の『本朝虞初新誌』中巻に出でいた。馬琴が壮時一室に籠って小説を考案中、下女が茶を運び来る。馬琴は側に人ありとも知らず、今夜きっと下女を絞殺して、衣類を取り、屍体を井に投じて罪跡を隠そう、旨い旨いと独語して筆を措いて微笑した。