Japanische Klassiker mit Furigana
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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし
十二神貝十郎手柄話
国枝 史郎
Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme
「これはいけない」とホーキン氏は鉄砲を打ちながら考えた。
「戦いが長引けば長引くほど味方の者を損ずるばかりだ。……一方の敵を打ち破り安全の場所へ引き上げることにしよう」
丘の土人軍を一掃し、丘を手中に納めるよう彼は全軍に命を下した。遠征隊は立ち上がり、一斉に喊声を上げながら丘へ向かって突進した。敵は頑強に手向かったが間もなく散々に逃げてしまった。
丘を占領した遠征軍は丘の背後に空地があり、空地を取り巻いて土人の小屋が円形の屋根を陽に輝かせ、無数に建っているのを見て驚きもし喜びもした。
「ついでに部落も占領するがよい!」
ホーキン氏は銃を握り自身真っ先に駈け下りた。不思議のことには部落から毒矢一筋飛んで来ない。
部落は文字通り空虚であった。
少しの家畜と少しの食料、それを部落へ残したまま住民はすっかり逃げてしまったらしい。しかし小屋は完全であった。で、小屋にさえはいっていれば土人の毒矢を防ぐことが出来る。
「諸所へ歩哨を立てて置いて、全軍、小屋の中で休息させよう」
ホーキン氏はそこへ気が附いた。
十人の歩哨を十方へ配り、その後で全軍は小屋にはいった。
不思議のことには土人どもは、追撃をして来なかった。