Japanische Klassiker mit Furigana
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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし
十二神貝十郎手柄話
国枝 史郎
Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme
「喧嘩といえば喧嘩だが、性の悪い喧嘩でな」
「性のよい喧嘩ってありますかしら」
「出合い頭の間違いで、ぶん撲り合うというような、そういう喧嘩は性のいい喧嘩だ」
「性の悪い喧嘩といえば?」
「計画的に仕掛けた喧嘩さ。……それはそうと、こういうお妾横丁には随分喧嘩はあるだろうな」
「そうですねえ、まあ、ちょくちょく」
「ところで突きあたりの格子づくりの家だが、やはり妾の巣だろうな?」
「巣とはお口のお悪いことね。でも、ええ、お妾さんの巣のようだわ」
「一、二度見かけたことがあるが、そのお妾さん美い縹緻だった」
「そこでちょっかいを出そうと云うのね」
「うっかりちょっかいを出そうものなら、あのお妾さんくらいつくよ」
「鬼や夜叉じゃアあるまいし」
「それ以上に凄い玉かもしれない。顔に険のある女だった……旦那というのはどんな男かな?」
「旦那だか何んだか知らないけれど、時々駕籠で立派なお武家さんが深夜においでなさるようです」
「他にも男が出入りするだろう?」
「よくご存知ね。四、五人の男が……」
「物など持ち運んでは来ないかな?」
「おや、そう云えばそんなことも……でもどうしてご存知なんでしょうね?」