Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

じゅうはちじょうおつ

十八条乙

山本 周五郎

Lesen Sie 十八条乙 (じゅうはちじょうおつ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.127 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

「あのごたごたでつい忘れたんだな、私が知っていたら医者を変えるとか、湯治にゆくとかなにか方法を考えたろうのに、どうして私に云わなかったんだ」

「火傷はむずかしい病気ではありませんもの」あやは頬笑みながら云った、「なにかいい方法があれば玄智さまがそう仰しゃったでしょう、片手をなくしたわけではないのですから、そんなに大事がらないで下さいまし」

「私の罪だ」庄兵衛はあやが放そうとする手をなお握ったままで云った、「こんな手にしてしまって、これではもう嫁にゆけないじゃないか」

あやの眼が良人の顔へ吸いつくように動いた。庄兵衛は冗談めかして、しかし感情のこもった声で云った。

「もう嫁にゆけないとすると、不都合なことがあっても離縁はできない、これは高価なものについたぞ」

あやも冗談のように、「では安心してわがままができますね」と云った。

正月十七日、庄兵衛は城へ呼びだされ、閉門永蟄居と、家禄の内百石の削減を申し渡された。伊原友三郎を匿い、その逃亡を助けたことが重科に当る、というのである。申し渡しは評定所でおこなわれ、城代家老の佐野図書はじめ、中老、年寄の人たちが立会った。