Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうしまつ
十姉妹
山本 勝治
Lesen Sie 十姉妹 (じゅうしまつ) von 山本 勝治 (やまもとかつじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.110 Zeichen · 20 Bildschirme
個人を利己的に歪めて一攫千金を夢見させる事に於て、賭博に譲らない蠱惑を持っていた。……
慎作は今、祖父から唐突に飼鳥を言い渡されて、足許に火のついた驚きを味わわずにはいられなかった。
「お前が、なんぜ反対するのか知らンけど、見て見い、拡がる一方やないか、これから東京や北海道の方へも、どしどし出るそうや、ほんまに、これこそ間違いのない内職やぜ。こんなええ事、又とほかにあらへん!」
是が非でもこの思い付は実行するぞと言う意気込みは、畳みかけるような口吻に明かだった。
「金が儲かる儲からんは別問題なんだよ。僕の反対するのは、どれだけ苦しゅても、こんなばくちみたいな流行鳥を飼うなんて、如何にも心を見すかされるこっちゃし、それに、この前の万年青みたいに何時がらが来るか分からんし……」慎作は、若し正面を切って反駁して行ったら、八才の様にカッとして枯枝の様な腕をも張りあげかねない祖父なので、出来るだけ調子を柔げ静かに言い続け様としたのだが、もう祖父は、怒った時の癖である首をガクンガクンさせて、管を巻くようにいきり立った。
「儲かる儲からんは別問題やで! 何をぬかっしやがる阿呆め、金を儲けたいさかい、苦しいならこその話しやないか、これこそ窮余の一策ちゅうのや! それに、まだまだ暴落なんか来るもんかい。