Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ちよこ
千世子
宮本 百合子
Lesen Sie 千世子 (ちよこ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 83.104 Zeichen · 164 Bildschirme
その間にHと千世子の一家は一緒に江の島に遊びに行ったり、たまには芝居を見に行ったり音楽をききに行ったりした。そのたんびにHと千世子と又その囲りの人達はうちとけて行った。いろいろなこみ入った経済の事までHは母親に相談するほどになった。
Hがたびたび来る毎に二人っきりで居る事も多くなった。けれ共千世子はそんな事を別によろこびもしなければ又いやにも思わなかった。ただあたり前の事と思って居た。
菊の花が盛りになったホカホカな日に母親は千世子にそれとなしこんな事を云った。
「女って云うものはネエ、ほんとうに下らない事にまで気をつかわなくっちゃあならないんだから……、それに又御前位の年頃の人は余計にいろいろ人から云われなくっちゃあならないんだからほんとうに何から何までつつしまなくっちゃあいけないよ、口さがない女中や何かからあれこれと云われたりなんか必してしない様にネエ。
だからHさんが来た時でも何でもあんまりしゃべったりふざけたりなんかしない様にするんだよ、あんなものは下らない廻気なんかして云いふらすもんだからネ」
千世子はだまってきいて居たけれどもその云うわけもこんな事を云い出す動機も知って居た。