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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちくまがわのスケッチ

千曲川のスケッチ

島崎 藤村

Lesen Sie 千曲川のスケッチ (ちくまがわのスケッチ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.668 Zeichen · 164 Bildschirme

Aozora Bunko

千曲川に沿うて

これまで私が君に話したことで、君は浅間山脈と蓼科山脈との間に展開する大きな深い谷の光景を略想像することが出来たろうと思う。私は君の心を浅間の山腹へ連れて行って、あそこから見渡した千曲川の話もしたし、ずっと上流の方へ誘って行ってそこにある山々、村々の話もした。暇さえあれば私は千曲川沿岸の地方を探るのを楽みとした。私は岩村田から香坂へ抜け、内山峠を越して上州の方へも下りて見たし、依田川という千曲川の支流に随いて和田峠から諏訪の方へも出て見たし、霊泉寺の温泉から梅木峠を旅して別所温泉の方へ廻ったこともある。田沢温泉のことは君にも話した。君は私と共に、千曲川の上流にある主なる部分を見たというものだ。私は更に下流の方へ――越後に近い方まで君の心を誘って行こう。

軽井沢の方角から雪の高原を越して次第に小諸へ降りて来た汽車、それに私が乗ったのは一月の十三日だ。この汽車が通って来た碓氷の隧道には――一寸あの峠の関門とも言うべきところに――巨大な氷柱の群立するさまを想像してみたまえ。それから寒帯の地方と気候を同じくするという軽井沢附近の落葉松林に俗に「ナゴ」