Japanische Klassiker mit Furigana
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ちくまがわのスケッチ
千曲川のスケッチ
島崎 藤村
Lesen Sie 千曲川のスケッチ (ちくまがわのスケッチ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.668 Zeichen · 164 Bildschirme
と番傘を出して貸してくれた。私は仕立屋と一緒にその相合傘で帰りかけた。
「もう一本お持ちなさい」と言って、復た小僧が追いかけて来た。
毒消売の女
「毒消は宜う御座んすかねえ」
家々の門に立って、鋭い越後訛で呼ぶ女の声を聞くように成った。
黒い旅人らしい姿、背中にある大きな風呂敷、日をうけて光る笠、あだかも燕が同じような勢揃いで、互に群を成して時季を違えず遠いところからやって来るように、彼等もはるばるこの山の上まで旅して来る。そして鳥の群が彼方、此方の軒に別れて飛ぶように彼等もまた二人か三人ずつに成って思い思いの門を訪れる。この節私は学校へ行く途中で、毎日のようにその毒消売の群に逢う。彼等は血気壮んなところまで互によく似ている。
銀馬鹿
「何処の土地にも馬鹿の一人や二人は必ずある」とある人が言った。
貧しい町を通って、黒い髭の生えた飴屋に逢った。飴屋は高い石垣の下で唐人笛を吹いていた。その辺は停車場に近い裏町だ。私が学校の往還によく通るところだ。岩石の多い桑畠の間へ出ると、坂道の上の方から荷車を曳いて押流されるように降りて来た人があった。