Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
半七捕物帳
岡本 綺堂
Lesen Sie 半七捕物帳 (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.208 Zeichen · 30 Bildschirme
この二、三日はさしかかった用もないので、半七は午飯をすませるとすぐに家を出た。庄太のたよりを何時までもぼんやり待っていられないと思ったので、彼は雪解け路をたどって金杉へ出かけた。徳寿の家をたずねて、彼をそっと呼び出すと、徳寿はすぐに出て来た。
「路のわるいのに気の毒だが、このあいだのところまで来てくれねえか。おれが手を引いてやるから」
「なに、大丈夫でございます」
屋敷と寺の間をぬけて、二人は雪の残っている田圃路に立った。
「早速だが、その後に辰伊勢の寮へ行ったかえ」と、半七は訊いた。
「どうしまして」と、徳寿は頭を振った。「それにお時さんの方でも根負けがしたと見えて、もう無理に呼び込もうともしませんから、わたくしの方でも仕合わせでございます。それに辰伊勢の店の方で聞きますと、お時さんももう暇を出されるんだとかいうことです。ところが、お時さんの方じゃあ容易に動かないというので、なんだか内輪ではごたごたしているようでございますよ」
「お時という女の家はどこだえ」
「本所だとかいうことですが、わたくしもよく存じません」
「そうか。路の悪いのにわざわざ呼び出して済まなかった。