Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はんのすけしゅうげん
半之助祝言
山本 周五郎
Lesen Sie 半之助祝言 (はんのすけしゅうげん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.997 Zeichen · 44 Bildschirme
仲木小助がしゃがれ声で叫んだ。
「――町筋改修は歴史的大事業、百姓町人は虫けら同然と云ったろうが」
「しかもわれわれを無知無学、ばかで盲人で近眼で、女の腐ったのとぬかしたではないか」
「ええ面倒だ、抜け」
没頭弥九郎が刀の柄に手をかけて呶号した。
「――きさまはわれわれを侮辱し、一藩の信頼を裏切った、玄武社としては断じて赦すことができん、制裁を加えてやるから抜け」
半之助は頷いた。頷いて答えた。
「わかった、諸兄は剛健の気に昂奮しているらしいから、弁解をしてもむだだろう。しかしこんな処で勝負はできまい」
「逃げを打ってもその手は食わんぞ」
「笑わしてはいけない」半之助は眼の前にいる弥九郎の胸のあたりを見ながら、にこっと笑って云った。
「――おまえたちの十五人や二十人、こう見えてもおれは江戸では」
そう云いかけて、突然「えい!」と叫んだ。叫んだと同時に彼の手が閃めき、ぱちんと刀の鍔が鳴った。みんなあっと息をのみ、弥九郎はうしろへとび退った。……半之助は微笑しながら、弥九郎の胸を指さして云った。
「おまえの着物の衿を見ろ」
弥九郎はそこへ手をやった。前衿の縫い目が切れてぱくぱくしている。