Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

なんちしんじゅう

南地心中

泉 鏡花

Lesen Sie 南地心中 (なんちしんじゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 39.205 Zeichen · 79 Bildschirme

Aozora Bunko

主人のものだとたかを括って、大金を何の糟とも思いくさらん、乞食を忘れたか。)

と言う。

目に涙を一杯ためて、(御免下さいまし、)と、退って廊下へ手を支くと、(あやまるに及ばん、よく、考えて、何と計らうべきか、そこへくい附いて分別して返答せい。……石になるまで、汝ゃ動くな。)とまた柿を引手繰って、かツかツと喰いかきながら、(止めちまえ、馬鹿、)と舞台へ怒鳴る。

(旦那様、旦那様、)多一が震声で呼んだと思え。

(早いな、汝がような下根な奴には、三年かかろうと思うた分別が、立処は偉い。俺を呼ぶからには工夫が着いたな。まず、褒美を遣る。そりゃ頂け、)と柿の蔕を、色白な多一の頬へたたきつけた。

(もし、御寮人様、)と熟と顔を見て、(どうしましたら宜しいのでございましょう、)と縋るようにして言ったか言わぬに、(猿曳め、汝ゃ、婦に、……畜生、)と喚くが疾いか、伸掛って、ピシリと雁首で額を打ったよ。羅宇が真中から折れた。

こちらの桟敷に居た娘が、誰より先に、ハッと仕切へ顔を伏せる、と気を打たれたか、驚いた顔をして、新高の、ちょうど下に居た一人商人風の男が、中腰に立って上を見た。