Japanische Klassiker mit Furigana
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なんきょくき
南極記
久生 十蘭
Lesen Sie 南極記 (なんきょくき) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.753 Zeichen · 35 Bildschirme
。詩情に託して、熱情的な空想の変形をやっているわけだが、ウェッデルやビスコォが行ったのは、南極のほんの入口ぐらいのところで、その向うに、地球の核へ逆落しになる大洋の極限があるという観念を捨てきれなかったのかもしれない。「ゴールドン・ピム」は氷山の漂う南極海を越えた彼方で、灰を降らす火の海に行き着いている。ここでは極という未知の地域にたいする不安と恐怖を、冥茫たる、霧のような混沌とした色と調子のニュアンスで、身に迫るほど凄涼と描きあげているが、ポォはこの小説でめずらしくいろいろな間違いをやっている。南極には、魚と海獣を除いて、動物も植物も存在しないから、北極熊の一種や流木に出逢うわけはない。また南緯七十度から南緯八十三度あたりで、さかんに船を走らせているが、七十度圏以南は、平均高度九千尺から一万尺に及ぶ高峻たる内陸氷原なので、一月五日以後、十八日まで、ジェーン号は大陸の上を航海していたことになる。三三年というと、ウィルクスがはじめて南極大陸の存在を主張した、一八四二年より九年も前で、それまでは誰一人、南極に大陸があるなどと確言したものはなかったのだから、こういう間違いは当然ありうることだったろう。