Japanische Klassiker mit Furigana
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たんじゅんなしけいをおもう
単純な詩形を思う
小川 未明
Lesen Sie 単純な詩形を思う (たんじゅんなしけいをおもう) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.998 Zeichen · 4 Bildschirme
そして、この子守唄は、たとえ都の少女が歌っていても、さまで不調和とは思わない。そればかりでなく、電車の響きが聞こえて来たとて、それらのものは、この唄のイリュージョンを決して破るだけの力がない。
かくまで、この子守唄が、瞑想に耽らせるとしたら、その子守唄には、最も力強い芸術的の魔力があることを否む訳にはゆかない。私には、これは、まさしく人間の原始的感情を極めて単純な詩形に歌ったものは、子守唄であるからだと思われる。また、最も自然的に歌われたものは民謡であるからだと思われる。単にこれらは、いつまでも変わりない人情を、何の特別の技巧も施さずに感情のままに歌ったものである。
これらは、単に詩形に於いて、既に原始的であるばかりでなく、その声調に於いても、長い間の歴史を持っている。吾等の祖先及びその時代の人が、曾て子供を寝かし付ける時に、こういう自然の声調をなした。また、森に於いて、野に於いて、圃に於いて耕したり、蒔いたり、刈ったりしている時にこういうような自然な節で歌って、そして、次の時代にも、この自然の人情から流れ出た歌の声調は受け継がれている。そして、また、その次の時代にも、また、その声調は受け継がれて来た。