Japanische Klassiker mit Furigana
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たんじょうび
原民喜童話集
原 民喜
Lesen Sie 原民喜童話集 (たんじょうび) von 原 民喜 (はらたみき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.817 Zeichen · 11 Bildschirme
大人たちが、こんなことを話合っていました。雄二はみんなが、明日のお天気を祈っていてくれるようにおもえたのです。
いよいよ、遠足の日がやって来ました。眼がさめると、いい、お天気の朝でした。姉さんは誕生のお祝いに紙に包んだ小さなものを雄二に呉れました。あけてみると、チリンチリンといい響のする、小さな鈴でした。雄二はそれを服のポケットに入れたまま、学校の遠足に出かけて行きました。
小さな鈴は歩くたびに、雄二のポケットのなかで、微かな響をたてていました。遠足の列は街を通り抜け、白い田舎路を歩いて行きました。綺麗な小川や山が見えて来ました。そして、どこまで行っても、青い美しい空がつづいていました。
「ほんとに、きょうはいい、お天気だなあ」と、先生も感心したように空を見上げて云いました。雄二たちは小川のほとりで弁当を食べました。雄二が腰を下した切株の側に、ふと一枚の紅葉の葉が空から舞って降りてきました。雄二はそれを拾いとると、ポケットに収めておきました。
遠足がおわって、みんなと別れて、ひとり家の方へ戻って来ると、ポケットのなかの鈴が急にはっきり聞えるのでした。