Japanische Klassiker mit Furigana
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げんばくかいそう
原爆回想
原 民喜
Lesen Sie 原爆回想 (げんばくかいそう) von 原 民喜 (はらたみき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.131 Zeichen · 5 Bildschirme
ここでは、もう焚火をして夕餉の米を煮いているものもあった。私の拾った玉葱も、瓦の上で焼いて食べられた。私の雑嚢のなかの品物がここでも役立った。腕を怪我している近所の老人の手当に、私はメンソレータムや繃帯をとり出した。
次兄の家の女中は顔にひどく火傷していたが、私はその姿を見ると、オリイブ油の瓶を雑嚢に入れておかなかったのが残念だった。前から私はオリイブ油の小瓶をいつも上衣のポケットに入れていた。上衣はその朝拾えたのだが、瓶はあの瞬間どこかへ飛んでしまったのだろう。
私たちはその翌日、東照宮の境内に避難して行つた。妹は私がズルファミン剤をもっていることを知ると、それを今服用しておいた方がいいのではないかと頻りにすすめる。そこで、私たちは念のためにそれを飲んでおいた。これも後になって考えてみると、原子爆弾症の予防になったのかもしれないようだ。
私たちはその日の夕刻頃には、みんなもう精魂つきて、へとへとになっていた。私はオートミイルの缶をあけて、それを妹に焚かせて、みんなに一杯ずつ配らせた。すると次兄は、「ああ、こんなにおいしいものが世の中にあるのか」