Japanische Klassiker mit Furigana
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はんこう
反抗
豊島 与志雄
Lesen Sie 反抗 (はんこう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.121 Zeichen · 282 Bildschirme
周平が眉をしかめてると、いつまでも黙っていた。或る晩、外には雨がしとしとと降っていた時、隆吉は突然こんなことを云い出した。
「井上さんはいつまでも家に居てくれるの?」
周平は黙っていた。
「そうすると僕は嬉しいんだけれど……。」
「なぜ?」と周平は問い返した。
「叔父さんがそう云ってたよ、井上さんはいろんなことを知ってるから、話をして貰うがいいって。」
「僕より叔父さんの方がいろんなことを知ってるよ。」
「叔父さんは駄目だ。ちっとも相手になってくれないんだから。」
「じゃあ叔母さんがいるじゃないの。」
隆吉はなんとも答えないで、周平の顔を見上げた。周平は胸の奥で不安な気がした。
「僕は隆ちゃんがすっかりよくなったら、下宿へ帰るつもりです。」と彼は冷かに云った。
「いやだ。」と隆吉は駄々をこねるように叫んだ。「僕叔母さんに頼んだの、井上さんがいつまでも家に居てくれるようにって。すると叔母さんは、あなたから井上さんに頼んでごらんなさいって云うんだもの。……僕一人ぽっちだからつまんないや。」
そういう彼の変に大人じみた凸額を、周平はじっと眺めた。そして其処に保子が来ると、隆吉は今迄の話を忘れてしまったかのように、けろりとした顔付で黙り込んだ。