Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はんこう

反抗

豊島 与志雄

Lesen Sie 反抗 (はんこう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.121 Zeichen · 282 Bildschirme

Aozora Bunko

それが更に先刻の狼狽の上につみ重なってきた。しまいには、淡く自棄の気持にまでなった。

それにしても、あの事を横田が知らないらしいのは不思議だった。たとい保子の心から出たことだとしても、横田には一応相談があってる筈だった。平素彼等夫婦の深い親和を見馴れている周平には、どうも腑に落ちなかった。そして、自分がへまなことを云い出したのではないかという、疑懼の念が起った。

彼は捨鉢と不安との気持に囚えられた。夕食の御馳走になっていけと勧められるのを、むりに断って辞し去った。村田も一緒に立ち上った。玄関へ保子が送ってきた。周平はその顔をちらと見たが、いつもの通りこだわりのない表情だった。

五

周平は村田と肩を並べて、暮れかけた街路を歩き出した。

風が可なり強くなっていた。南の方からむくむくと起ってきた黒雲が、空の半ばを蔽っていた。夕暮の色と雲の影とが一つになって、不気味な薄闇を地上に漂わしていた。二人は肩をすぼめながら歩いた。

周平は変に気懸りになってきた。保子が好意を以て内密で取計らってくれたことを、横田の前にさらけ出したのではあるまいか、というような気がした。